土地売却では境界線確定が必須?測量の費用や手順を徹底解説

土地を売却する場合、買う側だけでなく売る側にも費用がかかることをご存知ですか?

土地売却の際に、売り手に発生する費用の代表的なものが、境界線確定のための『測量費』です。

どうして測量をする必要があるの?
土地売却時に測量をしておかないと、隣接する土地所有者と境界線をめぐってトラブルになることがあるからだよ!

そこで今回は、土地売却を検討している方のために、境界線確定のための測量費用や手順などの基礎知識をご紹介します。

土地の境界線と面積を決めるのは土地売却の基本!

土地売却は境界線確定が基本

土地を売却する際に測量図を提出する必要がありますが、測量図の中で最も信頼されているものに『確定測量図』があります。

この測量図を作成するには、土地の境界と面積が確定されている必要があります。

つまり、土地売却において、境界線と面積を確定させるのは基本中の基本ということです。

土地売却では必ず測量をする必要があるってこと?
必須ではないけど、買主から測量を求められることが一般的だよ!

土地売却における「測量」とは?

それでは、土地売却時に行われる「測量」について具体的に解説します。

測量は、土地の面積や境界線、権利関係を明確にする目的で行われます。

境界と面積は、法務局で取得できる登記簿謄本を見れば確認できますが、実測されたものでないケースもあるので多少の誤差が出ることもあります。

特に境界については、測量を行って隣地の所有者と協議して確定していないと、後に境界トラブルに発展するケースもあるので注意しましょう。

トラブルに発展して面積が小さくなっても文句は言えませんからね!

そのため、現在では購入検討者が測量を求めることがほとんどです。

境界を確定するための測量が終わったら、境界杭や境界標と呼ばれる目印を境界部分に設置します。

ところが、これだけだと、工事などで境界標が倒れたり、抜けたりする場合があるので、境界がどこなのかを書面にした「境界確認書」が作成されます。

一度「境界確認書」を作成してしまえば所有者が変わっても境界トラブルを防ぐことができるよ!

土地売却前に境界線を測量しておくべき5つのケース

境界線を確定すべきケース

続いて、土地を売却する際に測量の必要があるケースを5つご紹介します。

測量が必要な5つのケース
  1. フェンスや堀など境界の目安がない土地
  2. 境界杭がない土地
  3. 高額な地価の土地
  4. 面積が登記簿記録と大きく違う土地
  5. 相続税を物納する場合
境界があいまいな場合はとりあえず測量するのがおすすめだよ!

①フェンスや堀など境界の目安がない土地

目安となる堀やフェンスがある場合は、境界確定がなされていなくても、それらを境界と見立てることがあります。

しかし、どこまでが自分の土地か分からない場合は、測量して境界を確定する必要があります。

②境界杭がない土地

境界杭がないとどこまでが自分の土地か分かりません。

境界杭は、土がかぶさって見えづらくなることもあるので注意しよう!

万が一、境界杭がない場合は、測量をすることをおすすめします。

③高額な地価の土地

地価が高い土地の場合も測量することをおすすめします。

というのも、地価が高いと1㎡違うだけで数十万円金額が変わってしまいます

そのため、事前に測量をして面積を確定しておくことで、損失を出したり、トラブルが起こることを回避できるのです。

④面積が登記簿記録と大きく違う土地

測量されていない土地は、登記簿の面積で契約をすることになりますが、その登記簿の面積と実際の面積が大きく異なる場合も、測量をしておいたほうがいいでしょう。

⑤相続税を物納する場合

測量は土地売却の際にだけ必要になるものではありません。

金銭で一括払いできない相続税は延納ができますが、それでも支払えない場合は不動産を物納することが可能です。

しかし、それには条件があり、「境界が明確でない土地」「隣地の所有者から境界に関する了承が得られていない土地」は物納できません。

そのため、物納する際も測量を行い、境界を確定しておく必要があります。

土地売却時の境界線確定に必要な測量図まとめ

境界線確定に必要な測量図

土地売却をする際に、境界を確定するために使用する測量図は3種類あります。

測量図まとめ
  1. 確定測量図
  2. 地積測量図
  3. 現状測量図
測量図の種類によって境界が異なることもあるので、しっかり把握しておこう!

確定測量図

基本的に、土地売却の売買契約を結ぶときには「確定測量図」が使われます。

確定測量図は、隣地や接道する道路の所有者との立ち合いが済み、境界が確定されたものを言います。

隣地や隣接道路が国や市町村の土地である場合、官と民で立ち会って境界を決める『官民査定』を、一般個人や法人が所有者の場合は『民民査定』を行います。

確定測量図は基本的に所有者本人しか持っていません!

地積測量図

地積測量図は、土地家屋調査士や測量士によって作成された確定測量図で、法務局に登録されています。

ただ、地積測量図は確定測量図である必要はありません

作成日が古いものの中には、土地境界線について所有者の立ち会い等が行われていない場合もあります。

地積測量図が法務局に登録されている場合、売買契約時に確定測量図の代わりとして用いることができます。

その際は、図面通りに境界標があるかどうか現地で確認しておこう!

現状測量図

現状測量図は、その名の通り「現況を測った測量図」です。

境界確定のための立ち会いが行われていないこともあり、その場合は土地売却などの売買契約には使えません。

土地売却時の境界線確定にかかる費用はいくら?

境界線確定にかかる費用

続いて、境界線確定のための測量にかかる費用について解説します。

土地売却の際に行う測量の費用相場は、「土地の広さ」「官民査定のあるなし」で異なります。

測量の費用相場
  • 官民査定が必要な場合:60万円~80万円
  • 官民査定が不要な場合:35万円~45万円

ただし、同じ広さでも、地形が複雑だったり隣地の権利に関わる人が多い場合は、測量費用も高くなります。

次のようなケースは測量費用が高くなりがちです。

ケース① 隣地で紛争が発生している

隣地が裁判所などが介在する係争中の土地の場合、弁護士などの専門家に依頼して話を進める必要があります。

また、相続が絡んだ土地は、「相続登記のなされないまま数十年が経過」「関係者が多すぎる」「消息がつかめない」などの要因により、裁判所を活用しなければならないことがほとんどです。

その分、測量費用が高額になります。

ケース② 土地の形が複雑で手間がかかる

手間がかかる土地も費用が高くなります。

例えば、「広い土地」「複雑な形をした土地」などが該当します。

また、土地の途中に大きな段差があったりすると、その分、測量に手間がかかるので費用が高くなります。

この他にも、手入れされていない木々が生い茂った土地や、設置しなければならない境界標の数が多い場合も費用が高くなりがちです。

ケース③ 隣地の権利に関わる人が多い

隣地の権利に関わる人が大勢いると、立ち合いの調整をするだけでも手間がかかります。

さらに、共有持分のある不動産だと共有者全員の承諾が必要になるので、費用は高額になります。

また、境界に関して過去にトラブルがあったり、隣地の所有者が立ち合いを拒否したりする場合も費用がかかります。

測量にかかる期間

もし、実際に測量する場合はどれくらいの期間がかかるの?
通常、3~4ヶ月くらいはかかるよ!

ただ、測量は隣地の所有者に立ち合ってもらって協議する必要があり、様々なケースが想定されるので、一概には言えません。

協議に参加するのが難しい人がいる場合は長引くことが多く、1年以上かかる場合もあります。

最悪の場合、「境界確定できない」という事態にもなりかねないので、時間には余裕をもって行動しましょう。

土地売却する前に境界選確定!測量の依頼先と手順

測量の依頼先と手順
土地の測量は誰に依頼すればいいの?
測量は土地家屋調査士測量士に依頼するのが一般的だよ!

依頼人は自分で探しても良いですが、土地の査定を依頼する不動産会社から紹介してもらうこともできます。

どこに依頼するかによって費用や期間が異なることもあるので、複数社に見積もりを出してもらって比較検討するのが良いでしょう。

なお、測量を依頼した場合は、次のような流れになります。

1.資料の取り寄せと調査

測量の依頼をすると、法務局で取得できる公図や登記簿謄本、地積測量図の他に、売主から提出された境界確定資料や境界トラブルの有無などに基づいた調査が行われます。

この段階で見積書が提示されるので、測量の費用が分かるよ!

2.隣接地の住人への挨拶

土地の測量は隣地付近を測ることが多いので、測量に入る前に、測量の内容の説明を兼ねて近隣に挨拶に行きます。

3.測量と境界の調査

現地で測量して境界の確定を行いますが、この段階では土地家屋調査士が測量を行うだけです。

測量が終わると隣地の所有者と立ち合いとなるので、あらかじめ連絡を取っておきましょう。

もし、隣地の所有者が動けない場合は代理人に連絡しよう!

4.関係者の立ち会いのもと境界を確認する

関係者全員の承諾が得られないと境界を確定することはできません

また、関係者全員の承諾を得ただけでは、将来隣地の所有者が変わった時にトラブルになる可能性があるので、境界を確定したことを明記する「境界確認書」を作成します。

境界確認書は、測量図を作成する際にも用いられます。

5.境界杭を設置する

関係者全員の承諾を得られれば、境界に境界杭や境界標を設置することができます。

境界杭や境界標には「石杭」「コンクリート杭」「金属杭」「プラスチック杭」などいくつか種類がありますが、効果は同じです。

簡単に移動しないように設置するほか、100年単位で耐えうる永続性、誰でも一目でわかる視認性などを配慮して、境界杭や境界標を設置しましょう。

6.図面・書類の作成

測量や境界の結果をもとに測量図を作成します。

実際に測量した土地の面積と登記簿の面積が異なる場合は、土地地積更正登記を行って、登記簿に記載されている面積を実測した面積に改める必要があります。

作成された測量図や登記簿謄本は、土地の売買契約を結ぶ際に使われるよ!

まとめ

土地の売却で最も多いトラブルが『境界線のトラブル』です。

境界線のトラブルは、最悪の場合、訴訟に発展することもあるので、売却前には必ず「測量」を行い、境界を確定してから売却するようにしましょう。

また、測量費用は一般的な土地の場合でも35万円~45万円ほどかかります。

金額的に決して安くはないので、測量を依頼する際は、複数の業者に見積もりを依頼して比較検討するようにしましょう。

以下の記事で、土地売却に関する全知識を網羅して解説しているので、合わせて読んでみよう!

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